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2011年 05月 06日
※2009年、東京・ポレポレ東中野での公開時にお寄せいただいたリレーブログを再掲載します。
あそこでクラクションは鳴ってはいけない(『へばの』を観て) 山崎樹一郎(映画監督/農家) 失踪した昔の男とその新しい家族を遠目から見つけた女、どこにゆくでもなく凍結した長い道を鼻歌を歌いながら自転車をこぐ。 ふたりが再会し、さびしき海岸線で燃えるセックス、ハイエースの中。運転席で交わるふたり、女は尻でクラクションを鳴らしてしまう。とどろくクラクション数発。 ハイエースの中のクラクションにしても、凍結した道を鼻歌を歌いながら自転車で走るにしてもこのふたつの女、同一の女。 それまで積みあがってきた「土地の感じ」やら「社会的問題」やら、特に女が男を愛する狂愛なのか変愛までもが、鼻歌然りあのクラクションという、ほとんどオナラをするに等しい俗的なドラマの、木村君の美意識なのだろうか、その冷やかしによって崩れた。 両場面におけるあの女の眼差しだけで十分である。 おそらく紀美という女が木村文洋自身である。被曝という問題にさらされながら平然とそれらの行為をやってのける自分なのであろう。木村文洋は凍った道を鼻歌を歌いながら自転車を平気でこいでこける。行為の最中クラクションも鳴らしてしまうであろう。被曝という問題、大切な人の失踪という問題を受けとめていたにしても。ただ、劇中の紀美はそれらを内から外へ漏らしうる弱い女では悲しいかな無いのである。 時として映画の根幹、あるいは枝葉からまったく離れポツリと違和感を放つ記号が出現するが、この映画の場合その違和感は木村自身の美学であり、ときどきその美学は嘔吐がつくほど幹や葉を殺してしまう。農薬のようだ。悪しきにしろ良きにしろ。 ![]() ************************************ 『へばの』英語字幕版上映+USTREAM 同時配信 2011年5月15日(日)モーニング&レイトショー上映 ◎モーニングショー 【開場】 10時30分 【開映】 11時00分〜 【座談会】 12時45分〜 【会場】 光塾 COMMON CONTACT 並木町(東京都渋谷区渋谷3-27-15 光和ビルB1) ※上映終了後に休憩をはさみ、その場で、参加を希望される方々と、監督・スタッフにより座談会を一時間程度行いたいと思います。参加は無料です。 ◎レイトショー 【開場】 20時50分 【開映】 21時10分〜 【会場】 オーディトリウム渋谷(東京都渋谷区円山町1-5 KINOHAUS 2F) 【各回入場料】 予約:1,000円 / 当日:1,200円 【ご予約・お問い合わせ】 E-mail:teamjudas@ss.lomo.jp ※各回共、映画上映と同時にUSTREAM 配信を行います。 www.ustream.tv/channel/hebano-goodbye ※経費を差し引いた収益の全額を被災地の義援金として寄付、もしくは物資を購入して届ける予定です。 送付先、届け先に関しましては現在検討中、終了後に会計収支とともにをHP上で報告します。
by hebano_goodbye
| 2011-05-06 14:21
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